要件定義書はあいまいさ排除と心遣い

Web制作の要件定義も情報収集とその整理・分析を終えると、いよいよ大詰めとなる文書化。ここで求められるのがあいまいさの排除とともに、内外を問わない関係者への心遣い。要件定義書は事務的文書という一面がある一方で、関係者一同へのコミュニケーションのツールともなると捉えることはあながち的外れではないかもしれません。後々のトラブル発生の要因が情報共有不足に起因することが多いことを考えるとこのような面もあることを再認識する必要がありそうです。単に制作者側に有利となるようガードを固めることに終始するのではなく、発注者の意図を汲んでできる限り要望に応えようとする心遣いある要件定義書とすることが大切です。これは予算を無視してまで要件拡大を許すということではなく、内部に極度の負担を強いらないようにするという、内部への心遣いも同様ということでもあります。

要件定義書ではあいまいな言い方厳禁

Web制作などの要件定義の最終章となる文書化。よく言われるのが「あいまいさ」を徹底的に排除すること。このあいまいさはゆくゆく作業の増大と成果物の思惑違いを招く結果となるからに他なりません。これは文書中に使用する言葉遣い一つとっても言えることです。たとえば、「あれ」とか「現在」などといった対象や起点が不明確となりやすい言葉、「~的」や「・・・のような」と明確化に欠けた言葉、「~ではないとも言えません」と断定を避けたり、しつこく感じるような繰り返し文章、誤解を招きやすい言い回しなど枚挙にいとまがありません。いずれも普段何気なく使っている言葉ですが、要件定義書では致命的となる可能性を秘めていると心得ておくべきではないでしょうか。

要件定義書は内部の情報共有文書でもある

Web制作の本格稼働となる要件定義書作成。これは発注者への要件確認資料となるばかりか、制作者側でのリソース(ヒト、モノ、カネ)算出のベースとなるばかりか関係者一同の大切な情報共有書類ともなります。関係者には業務委託先も含まれ依頼内容を示す重要な仕様書の一部ともなり、後々予想されるトラブル発生を未然に防ぐ狙いもあります。その中でも案外見落としがちなのが使用する言葉。あいまいな表現は避け、誤解を生みそうな言葉にはあえて定義を明確にした用語集などを準備するのも効果的です。人それぞれ立場や年代で言葉一つでもとらえ方が変わってくるものです。そこまで細心の注意を払ってもいいと言われるくらい重要なのが要件定義書である、と改めて認識を深めておきましょう。